top of page

Special

○笹井トシオ(DJ)

聴いていて胸がきゅーっとなった。
そして、たいちに会いたくなった。
こだまたいちという人間がこの音楽に詰まってる。
僕ら世代にとっては新鮮で最先端のアルバムだと思う。
なんて言っていいのかわからないんだけど、聴いた次の日に本人に伝えたことをそのまま書きます。「とにかく最高、永久保存版だ。」

○齋藤暖(映画監督)

爪弾かれたギターから紡がれた物語。
例えて言うならば、東京の傾いたアパートメントに暮らす住人達の色即是空な日々の、明朗快活なスケッチ。
見知らぬ見慣れた人々と見知らぬ見慣れた街を、いったりきたり。
そんな物語。そんな、弾き語り。

○石田清志郎(俳優)

こんなのずるいやん、たとえ彼に会わなくなったとしても、

このアルバムのせいで兒玉太智という男を忘れることはないでしょう。
まさに、かつてない青春アルバムが誕生してました、おめでとう、そして、ありがとう。

○中村"MR.MONDO"匠(THE NEATBEATS)

コダマタイチは間違っている。
この御時世「本物のフォーク」を聴かせて何人が喜ぶというのだ?
今の若者のニーズに合致しない、時代錯誤で圧倒的なフォークシンガーのファーストアルバムだ。
時代が追い付くのを待てば良いものを「好き」という感情だけで本物の作品を創り上げ、発売してしまった。
フォークはまだリアルタイムに伝承されている。

その時代のリアルを唄う、聴き手である君の為の音楽である事が証明された。
どこまでも最先端な男である。
コダマタイチの才能に嫉妬する。

○ハリケーンハマー(THE TOKYO)による『ところでね、』レヴュー

この度フォーク界にとって記念すべき、
また、激震にならずともあの吉田拓郎や高田渡や中島みゆき等
数多のレジェンドによる大きなビックバンの余震とも呼べるような
そんな愛らしいフォークアルバムが発売された

それが、こだまたいちによるフォークアルバム
「ところでね、」である

こだまたいちのザトーキョー作曲仲間として、
今回はお節介にもレビューをさせて頂いた。

そんなのいらねえよって思うかも知れないけど、

例えばボブディランや、ローリングストーンズ等の
日本語版アルバムには、必ずと言って良いほど
そのアーティストのちょっとした話(余計な)が
大体書いてある物だ

そして音楽ファンはそのレビューを何度も読み、
歌詞カードをボロボロにしながら、アルバムを聴き
何度も何度もガッツポーズをする

それが音楽ファンにとってのアルバムの楽しみ方だ

この最高のアルバムを買った人たちにも
そんな聴き方を楽しんで頂けたら良いなと
勝手に思い、レビューをしようと思う

て言うか一枚噛みたいのである

ハリケーン・ハマー


①台所

一人暮らしを始めたばかりの寂しい台所が、
徐々に幸せな景色に変わっていく

そんな景色が浮かぶ、とても心が温まる一曲だ

曲としては遠鳴りするリズムギターと
軽快なベースが大変心地よく
夕方のゆったりとした時間がリズムになった
そんな一曲だ

②ごめんねムーンライト

昭和の青春を描いたドラマの中の
古いラジカセから流れてきそうな一曲

誰も見てないのに、
自分に納得が行かないだけで
なんだか、どうしようも無く情けない気持ちになってしまった。。。

そんな気持ちを月に打ち明ける男。。。

もの凄く軽快な曲に乗っているんだけど
内容としては凄く奥が深くて
聴けば聴くほどすごい泣けてくる


③口ぐせは今日から

このアルバムの中では、
とてもキャッチーで、聴きやすい
最初に人に勧める時は、俺だったらこの曲を勧めるかも

学生時代が舞台の曲でリコーダーっぽい音が入っているのも
なんだか、たいちらしいアレンジになっていて楽しい
たいちの楽曲はどの曲も、ディ○ニーで言う「隠れ○ッキー」
的な楽しさで溢れているので、その辺も注目して聴いて欲しい

「思い出、うらっ返して
こぼれ出る物が無いから
中ぐらいの青春と話すよ
やっぱり今日も」

サビのこの下りも最高だ

人には自慢できないけど
自分には大切な何か
誰にだってそれを大事にして欲しい

そんなメッセージがぐっと来る


④君が好きでした

クリスマスソングを思わせるような
キラキラしてるんだけど、どこか寂しさを感じるナンバー

「ああ、やっぱり君が好きさ
流れてしまいそうな物事の中で
さっきあたった風が気になった
振り返っても良いですか」

聞かなくても振り返って良いに決まってるのに
一度訪ねてしまう、この奥ゆかしさ

この主人公のささやかな爽やかさが
とても魅力的だ


⑤サンローゼ

いわゆる「ナポリタン」的な洋風を感じさせる曲で、
深夜にミニシアター映画を見ているような気分にさせてくれる

そしてこの曲をレビューするのも、
ミニシアター映画をレビューする様に難しい

だけど確かに良い

何でこの曲を心地よく感じるのか解らなくて
結局何度も聴いてしまう

なぜだ


⑥みつばち娘

「おいらが恋した小さい娘
本当はみつばちだったのさ」

そんな歌いだしから始まる
フォークカントリー調の軽快な曲

こう言う世界観の曲は、
本当にたいちにしか作れないなと思う

歌い出しの通り「本当はみつばちの小さい娘」の歌

だから言ってしまえばファンタジーなんだけど、
とうとうと歌ってる歌と、この曲調もあいまって
なんだかこの世界がありそうな気がしてくるから凄い

ノスタルジックファンタジーフォークソングとでも言うか

必聴


⑦落第ブルース

このアルバムのキラーチューン

大学に入学したは良い物の、
全然面白くなくてロックを始めて落第してしまう

こだまたいちの半自伝とでも言えるような
フォークソングだ

サウンドもフィンガーピックによる
フォークギターが炸裂してて
とても気持ちが良い

正に、フォーク好きのフォーク好きによるフォーク好きの為の歌に仕上がっている


⑧しけもくブルース

日本の歌謡ブルースが蘇ってきた様な曲

もっと詳しく言うなら
憂歌団よりは、桃井かおりのブルースって感じだ

古き良き時代、昭和、腹巻き、貧乏、

そんなイメージがすっと浮かんでくる
心地の良い一曲だ

⑨夏の終り

落第ブルース、しけもくブルースと楽しい歌が続いた所で、
この夏の終り、
今度は逆に落ち着かせてくれる

夏の終りって特有の寂しさがあると思う

ただそんな特有の寂しさを歌い上げると思いきや

THE ENDやMYSTERY等と言ったキラーワードが、
ちょいちょい歌の中で飛び出してくる

しみじみと聴きたくなるんだけど、
ふっと笑わせてくれて
それがなんだか心温まる不思議な曲だと思う


⑩エンドロールが流れてる

三拍子に乗せて力強く歌い上げる
ストレートなラブソング

歌詞も良いんだけど、なんだか歌詞が出てくるリズムも心地よくて
ついつい口ずさんでしまう

特にラストに向かって加速して行くような構成も素晴らしい

完成度が高いなと感じさせる
正に「珠玉のフォークソング」となっている


⑪ダンデライオン

フォークから一歩離れてるんだけど、
単純に歌としてすごく良い

俺にとっては昔のたいちが作ってた様な曲のイメージに近くて
この曲が入ってる事が面白いなと感じる

本当に全身全霊、入魂の一枚である事が伝わってくる


⑫回り道して帰りたい

そして最後はやっぱりこの曲
たいちのテーマソングとでも呼ぶべき
「回り道して帰りたい」

アルバムを通して聴くと、
1~11曲目までの絵やイメージが一気にここで浮かんでくる気がする
それこそエンディングテーマみたいだ

少し長めの余韻に浸りながら
良い映画を見た後の様な気分だ

レビューはもう終わりになるけど、

やっぱりこのアルバムは、是非時間を見つけて
最初は通しでなるべく聴いて欲しい

きっと最高の気分になれるはずだ

 

柳沢英則(新宿LOFT副店長)

コダマタイチ君の1stアルバム『ところでね、』を聞きました。
その空気感から何十年前のURCレコードの作品かと思いました。しかし、そこには自然体のタイチらしい歌が溢れていて、懐かしい友達からの手紙を読んでいる気分になりました。
THE TOKYOでギターをかき鳴らしたり

アコースティックギターを爪弾いたり
タイチは本当に音楽が好きなんだなぁと感じられ私も何だか嬉しくなります。
そんな素晴らしい音楽人としてのタイチの感性が詰まっている『ところでね、』は
部屋でゆったりと聞きたい名盤になってると思います。

私もクタクタで帰った時に部屋でコーヒーを飲みながら、ゆったりと聞きます。

タイチ!またお酒でも飲みながら音楽談義をしよう。CDリリースおめでとう。

 

bottom of page